20「就職活動」

 息子の俊助が就職活動終了宣言をした。



 これまで俊助に進路に関して口出しはほとんどしていない。自分で行く先を決めればそれで良いと思っていた。ただし、就職活動に関しては少し踏み込んで話しをした。静岡まで行ってサシで話す時間を作ったのも就職活動のアドバイスが目的だった。自分が納得できる会社が見つかるまで活動すること、納得は選択肢が無い中では生まれにくいこと、自分が重ねてきた事実を整理して面接に臨むこと、PRのための質問をしない等々。



 実際、同級生のほとんどが大学院に進む中で彼なりによく活動したと思う。あちこちの合同説明会に参加し、毎週のように東京、大阪に面接にいったようだ。途中で活動資金が尽き、借入申請があった。そして1社目の内定が5月、開発請負会社の技術職。一つの内定が功を奏したのか、その後も数社立て続けに内定を得たようだ。



 ただ、僕の中では内定先に違和感があった。静岡で話しを聞いた彼のやりたい仕事と、その会社で出来るであろう仕事にはギャップを感じていた。敢えて口出しはせず、まだ活動を続けるのかと聞いたら、続けると言う。進んでいる会社を聞くと、確かに彼の思いが実現できる可能性がありそうだった。その後、2度目の活動資金借入申請があった。



 そして先週、珍しく彼から電話がかかってきた。ちょうど清心女子学園の帰り道、電話の向こうから聞こえる声にはこれまでとは明らかに違う力強いものだった。「○○社から内定をもらったよ」。そうか、良かったな。まだ続けるのかと聞くと、もう2社ほど進んでいるところの結果が出てから結論を出したいとのこと。その2社も今回の内定先と同業だった。これから夜行バスで静岡に帰ると言って電話が切れた。そして今週、就職活動を終えたとの連絡があった。



 あとは留年しないことを祈るばかり。



 ちなみに、清心女子学園で話した際に、全生徒に何点か質問してみた。皆さんはこの結果をどうお感じなるだろうか。



1.あなたは仕事に対してどんなイメージを持っているか

(1)楽しそう、やりがいがある:全校生徒の3割ほど

(2)キツそう、辛そう:全校生徒の5割ほど

(3)反応なし:全校生徒の2割ほど



2.あたなは将来仕事をしますか

(1)する:全校生徒の8割ほど

(2)しない・分からない:全校生徒の2割ほど



ちなみに、2の質問でもっとも「する」と挙手したのは中学1、2年でほぼ全員、分からないと挙手したのは高校2、3年生が多かった。



アドリブで「明確な夢がある人はいますか?」と質問してみたが、これはほとんど手が挙がらなかった。さすがに全校生徒の前で手を挙げるのは恥ずかしさもあったと思うのであまり参考にならないかも。ちなみに向原小学校で同じ質問した際には4割ほどがあると答えてくれた。

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