33「7回忌」

おそらくこれが公開される頃は北九州に向かう車の中にいる。(と、思っていたらうまく予約投稿が出来なかったようで、結果的に日曜日の投稿となりました。既に家に帰ってきております)

義父の7回忌、もうそんなに経ったのかと流れた月日を思う。結婚後の勤務地が福岡だったこともあり、北九州・門司にある妻の実家にはかなりの頻度で行っていた。その度に僕は近くの波止場で釣りをし、そんな僕に笑いながらチクリと嫌味を言う義父の姿が今でも鮮明に蘇ってくる。たたき上げの公務員、熊本・山鹿の農家の末っ子。「農家の長男」である僕と結婚するのをかなり心配したらしい。結婚後も「土も触ったことのない娘でも大丈夫なのか」とよく僕に話していた。

「仮に実家に帰るとしても農業を主にすることはないと思いますよ」と答えていたけど、実際義父の予感は当たり妻は農業に深く関わることになった。読み違えたのはその妻に農家適性があり、本人も性に合った仕事だと思っていること。事務仕事が多くなった昨今は農業の手伝いができないことにストレスを抱えるようになった。そんなことを義父の霊前に報告しようと思う。

佳穂は前日から北九州に入り準備を手伝うらしい。それを義母も楽しみにしているようだ。この二人、どうも気が合うのか高校受験が終わった後も大学受験が終わった後も「ばあちゃんちに行ってくる」と一人で北九州に行ってかなり長く滞在していた。

パソコンがクラッシュしたり、仕事が思うようにいかなかったり、ちょいとストレスの多い1週間ではあったが、こんなことを楽しみにバランスを取っている自分がいる。新しいパソコン(中古ですけど)は設定もスムーズに終わり処理速度が格段上がってすこぶる快調、前倒しの仕事も順調にこなし中、耳をすませば美しい虫の音、雨上がりの夜風が心地よい。

本当は、北九州でちょいと竿を出したいところだけど、さすがに厳しいかな。霊前から嫌味を言われそうだし。

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