Vol.505「特別授業」

木曜日は地元・向原高校で話をしてきた。

今回は安芸高田市からの依頼で、校長先生が社会人講師の心当たりがないか市役所に相談したところ僕の名前が挙がったらしい。一応、市のUIターン誌のモデルになったことが今回につながったのかな。で、依頼の際に提示されたお題がこれ。
〇地域の社会人講師による授業「職業の探求と社会貢献及び自己実現」

対象は高校1年生で、学習目標は以下。
〇働くことの意義(自分にとっての意義・社会的意義)
〇信頼される社会人として必要なこと(必要な資質・能力)
〇地域貢献の意義・地域で活躍することの可能性(地域で活躍されている人を知る)

昨年、岡山の清心女学中・高校で話した際に作った資料があるので、それを使えば何とかなるかなと軽めに受けてみたものの、目標が全く違っており例の如く作り直し。そして例の如くギリギリ完成。午後の2コマで話す時間は70分、質疑応答20分ほど。なかなか重い。

前日には事前学習のレポートがセンターに届けられた。結構びっしり書いてあり作業の手を止めて読んでみた。レポートのお題は「仕事とは何か」「社会人として身に着けるべき点や気を付けるべきことは何か」「社会貢献の具体的な例は何か」
気になったのは2番目の質問の回答。ほとんどの生徒が「人間関係の心配」を記入していた。僕の中では意識の端にもなかった内容であるが、現在の学生事情を表しているようにも思え話す内容に加えることにした。

当日は快晴、10年ぶりぐらいに向原高校の門をくぐった。校舎に入るのは40年ぶり、小学校の時に文化祭に来て以来となる。会場の視聴覚室に入るとざっと30名ほどの生徒が座っていた。荒れた感じの生徒は居なさそう。「こんにちわ」と声をかけると、思った以上に挨拶が返ってきてちょっと安心。

簡単な自己紹介の後、恒例の質問をしてみた。

「あなたは仕事に対してどんな印象を持っていますか?」
①楽しそう、やりがいがありそう
②厳しそう、キツそう、難しそう
清心の時と同様、90%は②

「あなたは将来仕事をしますか?」
①する
②しない
③分からない
こちらも清心の時とほぼ同様、90%は①、③に手を挙げた人に聞くと「まだどんな仕事をするか決めていないから」という回答でニュアンスは①に近いようだった。

僕が起業を理由を改めて思い出した。「働くのが楽しいと思えるような体験」の提供を通じて、仕事をポジティブに捉え前向きな職業選択・働き方に繋げていくことができればと。裏を返せば仕事をネガティブに捉えている人がとても多いということ。まさにここにもその現実があった。

その後、「これまでの仕事」「地域で興した事業」「仕事について知っておきたいこと」という項目で話した。ちょくちょく生徒に質問を振りながらの約1時間。一応寝ている生徒は居なかったように思うが、反応がいかほどなのかは普段の状態を知らないので何とも言えない。話を終えた後、質問を数件受けて特別授業は終了。その後、視聴していた教頭先生や今回の講義を企画された先生と話をした際に、一応?お世辞っぽくなく?「生徒が熱心に聞いていた」と言われていたのをそのまま受け取ることにしよう。

今日話したことが、生徒さんの未来に少しでも寄与してくれることを願いたい。

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